この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
アメリカ史上最大の戦死者を出した南北戦争下に生きる南部の人々を描いた不朽の名作「風と共に去りぬ」をご紹介します。
「風と共に去りぬ」は1939年に製作されたアメリカの映画です。
およそ4時間に及ぶ大作ですが、見る人を飽きさせない波乱万丈な人生物語です。
主演はヴィヴィアン・リー。古いフィルムでもその美しさは目を見張るものがあります。
アカデミー賞も9部門受賞しました。
今回はそんな誰もが一度は見るべき名作映画「風と共に去りぬ」を冒頭から結末までネタバレを含めて書いていきます。
【風と共に去りぬ】映画の基本情報
スカーレット最初の結婚
スカーレット・オハラはジョージア州アトランタの近く、タラに住む16歳の女性でした。
裕福な農園主の長女で土地を相続することが決まっています。
スカーレットはアシュレー・ウィルクスが従姉妹のメラニー・ハミルトンと結婚すると知らされ激しく動揺します。
父にアシュレーの結婚のことをそれとなく聞きますが、父はアシュレーが園遊会で結婚を発表すると伝え、どんなに好きでも諦めろと言います。
父は他のものや人は過ぎ去っていくが、タラの土地だけはずっとそこにあり続けるとスカーレットに言いました。
園遊会に行ってもスカーレットはちっとも嬉しくありません。
スカーレットはレット・バトラーと初めて会いました。
レット・バトラーは打算的で愛国心を口にせず、女癖が悪いという噂が立っていてあまり評判のいい男ではありませんでした。
スカーレットはアシュレーと会い、愛を告白しますが、断られてしまいます。
アシュレーはスカーレットの体裁を気にしない強さに好感を持っていますが結婚にふさわしいのはメラニーだと思っています。
レット・バトラーはスカーレットの他の女性達とは違う情熱的な性格に惹かれていました。
いよいよ北部との戦争が始まるというときに、チャールズ・ハミルトンが思い切ってスカーレットに長年の愛を告白します。
スカーレットはアシュレーへのあてつけにチャールズと結婚してしまいます。
チャールズの死、レット・バトラーとのダンス
チャールズは戦争に行き、病死してしまいます。
喪に服すスカーレットは愛してもいない夫のために悲しいフリをするに飽きたと嘆き、母の勧めでアトランタでメラニーと暮らすことにします。
スカーレットとメラニーはチャリティ・ダンス・パーティで募金の手伝いをします。
パーティにはレット・バトラーも出席していて、理由は金のためではあるが戦場での活躍が称えられていました。
レット・バトラーはダンスの相手にスカーレットを選びます。
アトランタに戦禍が…タラへ帰還
北軍がアトランタに迫ってきて、スカーレットは世話になっていた叔母と逃げることにしました。
しかし、医者が来てメラニーが産気づいているからここに残って赤ん坊を取り上げろと言います。
スカーレットは、アシュレーにメラニーの面倒を頼まれていたことを思い出して負傷兵の治療で来られない医者の代わりに自分で赤ん坊を取り上げます。
スカーレットはレット・バトラーに頼んで戦禍を逃れるために母子を連れて一緒に馬車でタラに行ってほしいと頼み込む。
レット・バトラーは途中までは来てくれるが、口論の末、女子供を放って去ってしまいます。
スカーレットは馬を引き、敵から身を隠し、辛くもタラへとたどり着きます。
母は残念ながら前の夜に腸チフスで亡くなっていました。
父は母の死を受け入れられずボケてしまっています。
スカーレットは頼れる人が一人もいないと悟り、自分で家族を養わなければと立ち上がる。
スカーレットの奔走、払いきれない税金
スカーレットはメラニーや妹達とタラの土地に綿花を植えて細々と生活していました。
アシュリーも無事帰還します。
タラの土地の税金が払えず、スカーレットは恥を忍んでレット・バトラーに金の苦心をしに行きます。
レット・バトラーはスカーレットが金目当てに来ただけだと気付き、不機嫌になります。
直後、スカーレットは妹の恋人だったフランク・ケネディと町で遭遇します。
結婚資金を貯めるために成り上がったフランクとの遭遇をチャンスだと思ったスカーレットは、妹が待ちくたびれて他の男と結婚したと嘘を言い、自分と結婚させます。
フランクの死、レット・バトラーとの結婚
ある時、スカーレットは仕事の帰りに森で北部の男に襲撃されます。
それを知った男達は報復に行って、フランクは亡くなってしまいます。
スカーレットは財産目当てに結婚したのに、フランクは妻の名誉を守るために戦って死んでしまったことを恐ろしく思います。
酒を飲んで後悔を吐き出すスカーレットを見て、それが自己憐憫に過ぎないとわかっているレット・バトラーはそんな女でもずっと愛し続けていたと求婚する。
スカーレットはとうとうレット・バトラーと結婚することにしました。
娘ボニーの誕生、アシュレーとの不倫疑惑
スカーレットはレット・バトラーの娘ボニーを出産する。
スカーレットにそっくりで父を慕うボニーを溺愛するレット・バトラー。
しかし、スカーレットはウエストが太くなることを嫌がり、もう子供は生まないと言う。
レット・バトラーは自分の子ではなく、アシュレーの子なら喜んで産むだろうと思い、ショックを受ける。
そんな時にスカーレットはアシュレーと抱き合っているところをメラニーの妹に目撃される。
噂は瞬く間に広まり、スカーレットはもう表を歩けないと寝込むが、アシュレーの誕生日パーティに堂々と出席しろとレット・バトラーに尻を叩かれます。
パーティでは白々しい目で見る女性達におどおどしながら部屋へ入るが、メラニーはスカーレットを歓迎し、スカーレットの体裁は保たれました。
レット・バトラーは嫉妬で酒に酔っ払い、パーティから帰ったスカーレットと一夜を過ごします。
翌朝、スカーレットはレット・バトラーと仲直りできて上機嫌で目覚めますが、レット・バトラーは離婚を言い渡します。
風と共に去りぬ、感動の結末
ロンドンへの出張にボニーを連れて行ったレット・バトラーは母がいないと泣くボニーをかわいそうに思い、スカーレットとやり直してみようと考えます。
出張から帰ると、スカーレットは妊娠を報告しますが、レット・バトラーは誰の子だと言い返します。
怒って殴ろうとしたスカーレットはレット・バトラーがさっと身をかわしたせいで階段から転げ落ち、流産してしまいます。
一方のメラニーは子供を産めないと言われていましたが二人目を妊娠します。
レット・バトラーはスカーレットとやり直そうと話しますが、平行線です。
ボニーはレット・バトラーに教わって乗馬をしていました。
両親を喜ばせようと上達した乗馬の腕前を見せようと無理をした結果、落馬し、ボニーは亡くなります。
レット・バトラーは溺愛していたボニーの亡骸が安置された部屋から出てこようとしません。
スカーレットがドアを叩くと怒鳴り返します。
メラニーがレット・バトラーを慰めに来ると、レット・バトラーは扉を開け、メラニーと話をします。
メラニーは部屋から出てくると、妊娠と心労からか、倒れてしまいます。
メラニーは死を覚悟しなければならない重症でした。
スカーレットと話がしたいとメラニーが言うので、スカーレットは枕元に座ります。
メラニーは息子とアシュレーの面倒を頼むと言い、レット・バトラーに優しくしてと言い残して亡くなります。
部屋を出ると、スカーレットは妻の死で悲嘆にくれるアシュレーに真っ先に抱き着きました。
それを見てレット・バトラーはこっそりと抜け出します。
アシュレーはスカーレットには見向きもせず、他の人達と共にメラニーの部屋に入っていき、スカーレットは独りぼっちにされてしまいます。
スカーレットはレット・バトラーを探しに屋敷に戻ります。
レット・バトラーは家を出る準備をしている最中でした。
スカーレットはレット・バトラーを引き留めますが、レット・バトラーは去っていきます。
完全に独りになったスカーレットはかつての父の言葉を思い出します。
他のもの全てが過ぎ去ってもタラはあり続ける。
タラへ帰ってから考えようと言い、スカーレットは歩き出します。
【風と共に去りぬ】ラスト結末はバッドエンド?
「風と共に去りぬ」で、スカーレットは最後には独りぼっちになってしまいます。
本当に愛する人からの愛は得られず、やっと手に入れた幸せも自分で手放してしまい、一見すると踏んだり蹴ったりの人生です。
子供の頃に過ごした南部の風景は戦争により消え去ってしまい、死に物狂いで生きてきた結果がこのありさまでした。
しかし、見方を変えればこれはバッドエンドではないと言えなくもありません。
スカーレットは、愛する人と別の女性の幸せな家庭を見せつけられ、家族を養うために無理をしているスカーレットの悪口を言う人も養わなければならず、おまけに愛していると言ってくる男は計算高い信用ならない男でした。
出産したばかりの母子を連れて戦禍を潜り抜け、税金を払うために好きでもない男と結婚までして頑張ってきたにしては周囲の評価は最悪です。
そんな人達ならいっそいなくなってしまった方が清々するとスカーレットなら思っていそうな気もしなくはありません。
スカーレットはレット・バトラーと別れる時、ショックを受けている姿を見せますが、きっとすぐに立ち直るでしょう。
生きていくために何でもできる強い女性ですから、タラに戻ってからも力強く生きていってくれるように思えます。
【風と共に去りぬ】感想
南北戦争の前後を題材にしたこの映画はアメリカの歴史を知るのにとてもいい作品だと思いました。
南部の富裕層がどのように生活していたのかよくわかりますし、黒人を奴隷にしていた生活がイメージしやすくなりました。
スカーレットの強さは現代を生きる女性にも十分共感できると思います。
手段を選んでいては生きていけない厳しい時代に生きるスカーレットの生きざまは凄まじいものでした。
まとめ
映画「風と共に去りぬ」は時代を超えて共感できる波乱な人生の物語です。
単なる娯楽に留まらず、人生を生き抜くために大事なことが詰まっています。
4時間近くもある大作ですので、お時間のある時にでも見ていただけたらと思います。