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映画『レオン』が「つまらない」と言われている理由や、”名作”として人々に感動を与え続けている理由をご紹介します。
孤独な殺し屋と、復讐を誓う少女の奇妙な同居生活は、多くの人が惹かれるテーマのはずです。
なぜ観た人によって「つまらない」や「名作」と両極端な感想になってしまうのでしょうか。
この記事を読むと、映画『レオン』を楽しむために、自分がどの立ち位置からキャラクターに感情移入すればいいのかがわかります!
映画『レオン』はつまらない?
映画『レオン』と言えば、映画好きなら知らない人はいないと言われているほどの有名タイトルです。
1995年に日本で公開され、純愛とは異なるレオンとマチルダの関係に涙した方も多いのではないでしょうか。
多くの作品ファンは「単純だが奥が深い」と絶賛する意見がほとんど。
しかし、一部では「面白さがわからない」「つまらない」という意見もあります。
意見が真っ二つに分かれる理由は何なのかを調査してみました。
リアリティがない
まず1つ目の理由は、物語にリアリティがないと言われているからです。
俳優ジャン・レノさんが演じるレオンは、凄腕の殺し屋。
殺し屋に抱くイメージは、”寡黙”や”冷淡”など他人とは仕事以外で、全く関わりを持つことがなさそうな人物像だと思います。
「そんなことってある?」と言われているのは、レオンが警察に復讐心を持った少女・マチルダを保護する展開。
「殺し屋が子供を保護するわけがない」と感じている方もいるようです。
長年、機械のように無感情で殺し屋を営んでいる人物が、簡単に情を持って少女に接するでしょうか?
よく考えてみると、少し難しいような気がしますよね。
さらに、奇妙な同居を始める中で心の距離を縮めていく2人は、束の間にある日常をコスプレで楽しむシーンについても意見が分かれます。
「本当に殺し屋なの?」と観た人を困惑させるシーンや表現がいくつかあり、しらけることから「つまらない」という感想を抱く方も多いようです。
ロリコンへ捧げられた展開
映画『レオン』のヒロインは12歳の少女・マチルダです。
マチルダは家族仲が上手くいかず、暴力を受けながら生活していました。
実の父親から顔に受けた傷を、隣の部屋に住むレオンに見られ顔見知りになります。
レオンは中年男性なので、マチルダとの年の差が大きいことは一目瞭然。
そんなレオンがマチルダを保護しますが、マチルダは次第にレオンへ恋心を寄せていくのです。
作中で有名なセリフがあります。
「女の子の初体験は大切なの。その後の性生活に影響が。姉が持っていた本で読んだの。私の友達は初体験を大切にしない。好きでもない男の子と平気で…。ただの背伸びよ。初めてタバコを吸うのと同じ。幸せな初体験をしたいわ」
12歳の少女が、おじさん相手にこのような大人びた発言をするでしょうか?
確かにマチルダは教養があり、見た目以上に大人びた振る舞いをするキャラクターであることは映画を見た方ならご存知のはず。
しかし、ロリコン思想を彷彿とさせる展開を物語にしてしまったことが、一部の視聴者には受け入れられなかったようです。
2019年、作品公開から20年ほど経過しマチルダ役のナタリー・ポートマンさんも以下のように映画『レオン』を振り返っています。
「誇りに思っている作品だけど、自分の子供に見せていいか悩む」
かつては受け入れられた展開も、時代が進むにつれ”受け入れづらい”ものへとなってしまいました。
なぜ映画『レオン』は名作?
映画『レオン』が「つまらない」と言われる一方、不朽の名作として支持しているファンの数は圧倒的に多いです。
公開から20年以上たった2020年現在も、映画レビューサイトは絶賛のコメントが相次いでいます。
人々を熱狂させた映画『レオン』は、一体何が魅力なのでしょうか。
”名作”と言われる理由を調査してみました。
少女・マチルダの言動が刺さる
最愛の弟を警察官に殺された12歳の少女・マチルダは、復讐を誓いレオンに殺しの技を教えてほしいと懇願します。
まだ幼い少女なので、後先考えずに勢いだけで行動しそうな年齢なのですが、マチルダは違いました。
年齢とはかけ離れた大人の発言は、多くの視聴者を魅了して止みません。
例えば、以下のようなセリフはどうでしょうか。
- 「私が欲しいのは、愛か死よ」
- 「愛は誰にも止められないわ」
- 「大地に植えれば根を張るわ」
大人の女性が言いそうな情熱的かつ詩的な言葉選びが、幼いマチルダから発せられることによって、ギャップが生じます。
少女でありながら、色っぽい発言で視聴者の心をグッと引き寄せているのです。
”女性”を感じさせることもあれば、年相応に可愛らしい一面を見せることもあるのがマチルダ。
お酒を飲むと笑い上戸になったり、有名人のモノマネをしたり、視聴者は彼女が使い分ける子供と大人の顔に惹かれるのでしょう。
メインキャラの性格が対照的
マチルダが大人びた子供であることは、言動からもおわかりいただけると思います。
もう1人の主役・レオンは殺し屋を営む中年男性。
マチルダを保護する立派な大人かと思いきや、ストーリーが進むにつれて明らかになるのは、レオンが幼い精神をしているということです。
殺し屋として寡黙に働いてきたレオンはいつも孤独で、読み書きはできず友人と呼べるのは、部屋に飾った観葉植物だけ。
マチルダも作中で「もう少し大人になった方がいい」と言います。
自身が子供であることはレオンが一番よくわかっていて、対照的に大人びたマチルダだからこそ惹かれるものがあったのでしょう。
お互いを補いながら日々過ごしていく2人を、愛おしく感じるファンは多いのではないでしょうか。
まとめ
不朽の名作映画『レオン』が、つまらないと言われている理由などをご紹介しました。
時代が進むとともに、人々の思想や感性は変わります。
1995年に日本で公開された映画『レオン』。
観た人の受け取り方は変わっても、多くの人に愛されている作品であることは、変わらない事実です。
フィクションの中で語られる、殺し屋と少女の世界を覗いてみてはいかがでしょうか。