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上弦の参で初めてアニメに登場したあかざ(猗窩座)は、炎柱の煉獄杏寿郎を倒し、無限城編では炭治郎と義勇を窮地にまで追い詰めた強敵でした。
上弦の鬼には悲しい過去がつきものですが、中でもあかざ(猗窩座)の過去は悲しくて泣けるエピソードでした。この記事では、あかざ(猗窩座)の過去や鬼舞辻無惨との出会いなどについて紹介していきます。
あかざ(猗窩座)のかわいそうで悲しい過去とは!
あかざ(猗窩座)の人間時の名前は狛治(はくじ)でした。
人間だった頃の猗窩座はスリ常習犯
©吾峠呼世晴/集英社
人間だったころのあかざ(猗窩座)は、江戸でスリを繰り返していました。
ですがそれは、病気で伏せていた父のために薬や栄養のある食べ物を届けるためにやってしまったのです。狛治は貧乏な家に生まれたので、お金を稼ぐには泥棒をすることしか考えられなかったのです。
©吾峠呼世晴/集英社
しかもそれは狛治が11歳の時のことです。奉行所で百叩きの刑を受けても威勢よく反抗したことで「鬼子(おにご)」とまで言われました。
狛治は生まれた時から歯が生えていたそうで、人一倍生きる力が強かったのかもしれません。
狛治の腕に入れられた墨は罪人の証であり、鬼になってからの体の模様は罪人の頃の墨と鬼の模様が混ざり合ったものです。
父親の首吊り自殺
奉行所から家に帰ってくると近所のおじいさんから「親父さんが首括って死んじまった」と伝えられます。
©吾峠呼世晴/集英社
スリを何度も繰り返し怪我を追って帰ってくる狛治に対し、狛治の父親は迷惑を掛けていたと感じていたのです。父は狛治に手紙を残していました。
真っ当に生きろ、まだやり直せる。俺は人様から金品を奪ってまで生き永らえたくはない。迷惑をかけて申し訳なかった。。
その手紙を読んだ狛治は
貧乏人は生きることさえ許されねえのか。親父。こんな世の中は糞食らえだ。どいつもこいつもくたばっちまえ
狛治はショックと悲しみのあまり自暴自棄になり江戸を出て、地方へ渡り歩いていきました。
11歳で身寄りもなく金もない狛治は放浪の旅へ出ることになったのです。
狛治と慶蔵との出会い
©吾峠呼世晴/集英社
とある町の大人を相手に素手で暴れ回っていた狛治。気づけば大人7人を素手で殴り倒していました。
その喧嘩を見た人が、子供が殺されそうだからと呼ばれて来たのが慶蔵です。
©吾峠呼世晴/集英社
慶蔵は、「素流」という素手で戦う武術の道場を営んでいました。
狛治が大人七人を素手で倒していたことを見込み、自身が営んでいる道場の門下生にならないかとニコニコで誘うも、狛治にうるせえ!と断られてしまいます。
そして、その場で狛治と対決し、狛治をボコボコに殴り倒し強引に道場に連れて帰りました。
狛治は実力では慶蔵にまったく勝てないと悟り、しぶしぶ大人しくなるのでした。
素流道場で恋雪との出会い
©吾峠呼世晴/集英社
慶蔵の道場に連れてこられた狛治。慶蔵は妻が入水自殺したことをさらっと話します。
そして今まで暴れていた狛治に娘の看病を依頼します。普通ならどこの何者かもわからない人間に、病気の娘を看病させるなんてことしませんよね。
「娘一人の家に罪人の俺を置いてっていいのかよ」と狛治が問うと
「罪人のお前は先刻ボコボコにしてやっつけたから大丈夫だ!」とにっこりしながら答えます。
慶蔵は狛治の優しい心を見抜いていたのか、娘.恋雪と対面させました。
©吾峠呼世晴/集英社
恋雪は生まれつき病弱で、寝たきりでした。その姿に父親の姿が重なったのです。
狛治は今まで荒くれていたのが嘘のように懸命に恋雪の看病をし、道場では慶蔵に技の稽古を付けてもらいます。
その生活は、スリをしていた頃とは比べ物にならないくらい平穏で心休まるものでした。
3年後、慶蔵から道場の後継ぎになってくれと頼まれる
素流道場での生活も3年経ち、狛治は18歳、恋雪は16歳になりました。
恋雪の病気は治り普通に暮らせるように回復していました。そして慶蔵は狛治を呼び、ある提案をします。
©吾峠呼世晴/集英社
恋雪と結婚して道場を継いで欲しいという慶蔵からの提案に狛治はびっくりしました。
まさか罪人の入れ墨が入っている自分に、こんな未来がやってくるなんて想像もしていなかったからです。
頰を染めている恋雪を見て、人生をやり直せるかもしれないという淡い期待が大きく膨らみ、狛治は結婚して道場を継ぐことを承諾するのでした。
狛治に断られやしないかとドキドキしていた恋雪は、ホッとしてとても嬉しそうな表情になりました。
恋雪と結婚の約束
「本当に俺でいいんですか?」と狛治はあらためて恋雪に問いました。
それは花火大会を二人で見に行った時のこと。
恋雪は病気で伏せていた時、来年も再来年も生きている自分の姿が想像できなかったと言います。
©吾峠呼世晴/集英社
ですが狛治は「今年花火を見れなかったとしても来年、再来年見に行けばいいですよ」と言いました。
恋雪はそんな些細な一言がとても嬉しかったといい、夫婦になるなら狛治さんがいいんだとはっきり伝えます。
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それを聞いた狛治は、ギュッと恋雪の手を握りしめ「はい俺は誰よりも強くなって一生あなたを守ります」と誓いました。
慶蔵と恋雪が毒殺されてしまう!
©吾峠呼世晴/集英社
恋雪と祝言をあげる報告をしに父親の墓参りに行った狛治が家路につくと、嫌な予感で鳥肌が立ちました。
慶蔵と恋雪が毒殺されたことを、道場の手伝いの人から告げられます。
慶蔵やあかざ(猗窩座)とまともに戦っても勝てないと分かっていた、隣接していた剣術道場の跡取り息子が井戸に毒を流しました。
すでに息絶えている恋雪と慶蔵。狛治の淡い期待は脆くも崩れ去ったのです。
狛治の復讐
©吾峠呼世晴/集英社
惨殺事件の詳細は奉行所に記録が残されていました。
狛治は井戸に毒を入れた隣接の剣術道場に殴り込みに行き、素手で67名を殺害しました。
死因は素手による頭部破壊、内臓破壊でした。ほとんどの遺体は潰されて原型もなく、脳や目玉・内臓が天井や壁に飛び散り張り付くという地獄絵図。
怒りのあまり我を忘れて殺しまくった後、血だらけのまま
あかざ(猗窩座)と鬼舞辻無惨との出会いは?
©吾峠呼世晴/集英社
あかざ(猗窩座)と鬼舞辻無惨との出会いは、剣術道場を襲撃した後です。
狛治の復讐劇は、人間の仕業ではなく鬼が出たんだと大騒ぎになりました。その噂を聞きつけた鬼舞辻無惨は狛治の元へ向かいます。
橋の上ですれ違いざまに無惨は狛治の頭に腕を突き刺し、血を分け与えました。
©吾峠呼世晴/集英社
父の遺言にあったように真っ当に生きようとした矢先に愛する者を殺され、生きる希望を失っていた狛治は「もうどうでもいい…全てが…」と鬼になることを受け入れました。
鬼になってからは人間の頃の記憶を失い、鬼の世界でも強さを求め戦い続けました。
井戸に毒を入れた隣の道場とは?
©吾峠呼世晴/集英社
素流道場の隣には、とある剣術道場がありました。そこには恋雪と同じ年頃の息子がいて、恋雪のことが好きでした。
ですが乱暴で横柄な性格だったため、病弱の恋雪を無理やり外に連れ出し、恋雪が喘息の発作を起こしたのを見て怖くなりその場から逃げてしまいます。
狛治が恋雪を見つけれなければ恋雪は死んでいたところでした。
これに慶蔵は怒り、隣の道場と試合をすることになりました。16歳の狛治が一人で9人を倒してしまいました。そして、今後恋雪と素流道場に関わらないよう約束させます。
狛治の技の美しさに隣の道場主は感動し謝ったため和解となりました。数年間は静かだったのですが、道場主が死に跡取り息子が継ぐと事件は起こりました。
まだ恨みを持っていた息子は、試合をしても負けるのがわかっていたので素流道場の井戸に毒を入れました。
その毒を飲んでしまった慶蔵は、恋雪を抱えて病院まで血を吐きながら走っていったそうです。
ですが恋雪はすでに死に、慶蔵も数時間苦しんだ後、この世を去ってしまいました。
隣の跡取り息子は、狛治によって殺された67人のうちの一人でした。弱い人間の心が産んだ悲劇の物語でした。
あかざ(猗窩座)の技は人間時の思い出が土台となっていた
©吾峠呼世晴/集英社
あかざ(猗窩座)の技名は、恋人の恋雪との思い出が詰まっています。
基本の技となる術式展開の羅針盤のような模様は、恋雪の髪飾りの形になっています。
そして、技名は花火が由来しています。
これは、恋雪が病気で伏せているときにあかざ(猗窩座)が一緒に花火を見に行こうと誓ったこと。それから、花火を一緒に見に行き夫婦になると誓ったことによる二人の思い出が詰まっています。
ちなみに、構えや使っている技は素流道場で習ったものを使っています。
技名のすべてが人間の頃の思い出が詰まったものだと考えると、涙腺が緩くなりますね。
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まとめ
あかざ(猗窩座)の過去は、鬼の中でも悲しいエピソードでした。
また、技の由来が全て恋雪との思い出や人間の頃に関係していると思うと泣けてきます。
あかざ(猗窩座)は映画・無限列車編で初登場しているキャラクターにもなるので、まだ映画をご覧になったことがない方はぜひ見てみてください。